老いについて、心について

久しぶりの投稿になってしまいましたが
今日は親について書こうと思います

父は今年90歳になりました
昭和ひとケタ生まれ
頑固で豪快で たくましく強く
世界中を歩いてきた父は

玉手箱をあけてしまった
浦島太郎のように
急に老人になりました

食べるのことが大好きで
大酒飲みだったのに

全然食べなくなり、
おにぎり1つも
時間をかけて食べ
太っていた体も
見る影もなく
ついに40キロ代に

瞳の鋭さは消え、弱弱しく歩き
私が実家を訪ねても

あどけない子供のように
「ああ」といい、

あとはずっと座って
テレビを見ている

そんな父が心配で
見ていても寂しくて
少し悲しくて

霊視で人の心が視えるという人に
相談をしてみました

おおまかな状況説明のあとその人は

「では心の中を視てみますね」と言って

数分してから電話口にもどってきて

ゆっくりと言いました

「ネガティブな感情とか
悲しんだり絶望したりする感じはなく
とても穏やかでしたよ。

見ている私たちにとってはさみしく
弱弱しく感じるかもしれませんが
これは自然の流れで、摂理です。

ご本人はとても穏やかな時間を過ごしています。

今日までたくさんのものを守り、たくさんを愛し、
たくさんの理不尽と戦ってこられたのでしょう

仏教の世界では、位の高いほとけ様ほど
質素でみすぼらしい恰好をしています

それはこの世の様々な欲から
解放されているからなのです

90歳のお父様は
まだこの世に体はあるけれど
心は魂の世界に少しずつ近づいて
穏やかな時間を過ごしているのでしょう

体はあちこち自由がきかず
痛みもあるかと思いますが
心は今が一番「楽」かもしれません

そんな風に考えてあげてください。」


信じる信じないはともかく
その言葉を聞いた後
重い心がすーっと
軽くなった気がしました

鋭さの消えた瞳も あどけない表情も
痩せてみすぼらしくなってしまったからだも
性格が変わったように穏やかで無口になったのも

みんな納得ができるような気がして

認知症だとか
老いていくことに絶望したのかとか
生きる気力がなくなってしまったとか

心配で悲しんでいたことが
父に申し訳ない気持ちになりました

そうか

「悟り」の時間なんだね

穏やかなんだね

明日からもっと
あたたかい気持ちで
父に会える気がします

ありがとうございます




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2023年10月25日 Posted by紅花 at 01:43 │Comments(0)世の中のこと日記

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